さて今日は何をしようか・・・特に予定もなく、気ままなマニラを楽しむつもりでマニラにやってきた彼
一週間の予定で滞在している
マニラでは日課になったカジノ、夜毎のKTV通いもマンネリ化してきていた・・・
そんなある日、初めて入った店で彼はローテーションをリクエスト。偶々付いたのが彼女だった・・・・彼女は名前をマリー、その店に入店してまだ2~3日、初々しい雰囲気と長身でスレンダーな体型に彼は引かれた
ローテーションから指名リクエストに変えて、その子と話し込む
綺麗な英語を話す子で、今まで出合ったどこか疲れて生活観が見えてしまうKTVの女の子とは違って見えた・・・
出会い
彼は、50歳代半ばで独身 若い頃に結婚して子供も成人したところで、奥さんから別れ話を持ちかけられて離婚した・・・サラリーマンを辞めて、自分で会社を興して、仕事に没頭して生きてきた。家庭のことは全て奥さんにまかせきり、家庭を顧みなかった・・・と言われれば返す言葉もないような生活だった。
友人たちと、韓国やタイに遊びに行くことも多くそれなりに遊んできたつもり。マニラにも何回も遊びに来ていて、おおよその遊び方は心得ているつもり。
フィリピン暦は十数年というところ・・・。最初はゴルフにスキューバ、友人たちとのバカ騒ぎも・・・そろそろ中堅どころ・・・といえるかもしれないが、決った相手を作ることはせず、その時々の出会いを楽しんでいた。
アンヘレス等にもよく行くが、何となく肌に合わない・・・そう思っている
日本の会社は思うようにはいかなかったが、生活に困るわけでもなく、まとまった休みも作りやすい。
海外へ観光で来ては1~2週間、滞在することが今の趣味と言えば趣味になっている。
そんな彼だが、日本では偶に外国人の居るパブに行くものの、通い詰めるまでは嵌っていない
・・というより、通い詰めたい様な相手が見つかっていないといえるだろう
55歳を越えて、日本でも離婚暦有りの独身
そろそろ観光での行動に飽きが来ているところ・・・
翌日の同伴
昨日の女の子との待ち合わせは、KTVと同じ系列の日本食料理店。
テーブルで待っていると約束の時間より前にやってきた彼女。
マニラでは約束に遅れても当たり前・・・それがマニラの常識と思っていた彼は、彼女の時間への几帳面さに好感を持った
ありきたりの会話、
何処で生まれたの?
「ケソンプロビンス・・・」
そう聞いても何処だか解らない・・でも、同じルソン島、そう遠くは無いようだ
家族は?
「両親と弟が一人だけ」
子供は?
「まさか・・・私は子供は居ないわ」
何故働いているの?
「前はコールセンターだったけど、給料安いから・・」
「家族はマニラに来て、サリサリやってるけど。
ちょっと生活費足りないし・・・
自分の大学の授業料を稼がないと、学業を続けられないから・・・」
へぇ、大学に通いながらKTVで働いているんだ・・・
そんな子も居るとは聞いたけど、まさか自分が出会うなんて・・・
彼は、自分をラッキーかもしれない・・・そう思い始めていた
年齢は19歳、MAKATI市立の大学らしい
そんな大学生と仲良くなれたことを素直に喜んだ
日本食レストランですっかり打ち解けて、お店へ。
そこでもあっという間に時間が過ぎていく。特に何を話したのか覚えていない。しかし一緒に居ることが彼の気持ちを高揚させた
セットの時間はあっという間、延長・・そして延長
どうせ帰ってもホテルで寝るだけ・・・お店で一緒の時間を楽しんだ
翌日、昼前にマリーにTEXしてみる
「今は授業中だから、あとでね・・・」
こんなTEXをワクワクしながら受け取った・・・
夕方になって、彼女からTEX、
「今日は午後のプロジェクトが長引いて、遅刻しそう・・」
KTVも様々だが、彼女の勤めるお店は遅刻すれば罰金(半日日給カット)らしい。
「何時までに店に行けば良いの?」
「普通は6:30PM、でも今日は7;00過ぎちゃう・・」
「同伴なら8:00PMまでにお店行けば良いんだろう?」
「はい・・・でも、昨日も同伴してもらったし・・・」
「大丈夫、今日も同伴しよう」
又彼女に会うんだ・・・そう思うと、気持ちが華やぐ・・・
即物的な関係が多いマニラを知っているだけに、何か胸に暖かいものが湧いてきていた・・・
・・・・・続く
※内容はフィクションですので・・・(汗)