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Channel: フィリピン・マニラdeリタイアメント生活を楽しむ
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ブーゲンビリアに魅せられて(2)

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携帯電話

昨日と同じ、日本料理店で一人飲みながらマリーを待つ
何とは無しだが、ビールでは物足りなく、焼酎を、それもボトルで注文した。この店はボトルのキープが出来る。マニラに少し居場所を見つけたような気分にもなってきた。

人を待つときのそわそわした感じ・・・それになんだか気持ちがワクワクして・・・こんな気持ちって何年ぶりだろう?
おいおい何を考えているんだ・・・そんな自分の気持ちを、苦笑いしながら焼酎のロックで飲み込んだ。
時間を少し過ぎた頃、息せき切ったマリーがレストランに駆け込んでくる

「ごめんなさい、授業が長引いちゃって・・・」
お店とは違う、カジュアルな服装は彼女をいっそう若く見せている
ミニのパンツから延びる長い足がちょっと眩しい
昨日はジーンズ姿だったので、気が付かなかったが綺麗な長い脚をしてるな・・
自分の視線に注意しながらも・・・つい眼は其処にいってしまう

「途中何回かTEXや電話したのに、なんで返事が無かったの?」

「ごめんなさい、お金ないから LOAD 無くって・・・。ごめんなさい」

そうだったんだ・・・・フィリピンでは月極めの「ポストペイド」を持っている人は多くなく、庶民層はSIMカードを買って、料金をチャージして使う「プリペイド」が殆ど。
彼女と自分の使っている通信会社は違うので、TEXも高くなる・・・
色々お金も必要で、携帯に使える余裕がないのかも・・・そう思うと、なんとかしてあげたくもなる。

彼女が使っている携帯電話を見せてもらうと・・・、何だか古びていてキーもシールが破れているような代物。勿論ネットに繋がるようなものではない。

良い電話機でも買ってあげようかな・・・

食事しながら、どんな携帯電話が良いか聞くと・・スマートフォンが欲しいようで、それなら、明日一緒に買いに行こう・・・と持ちかけると、

「でも、そんな高いもの、貰えない・・」

という彼女に、淡い愛おしさを覚える彼だった。

その日も、同伴指名、延長・・・・日付が変わる頃、お店を出た。
お店は3時まで。その時間までずっと飲むことも出来たが、彼女に嫌われそうな気もして、適当な時間で帰ることにしていた。
 
 
一人でホテルに戻って、シャワーを浴びて・・・一人ベッドに横になる

遊ぶつもりなら、女の子の居る店も知っているし、相場も知っている・・・
しかし彼はそんな気持ちにならなかった
マリーのことを考えて、眠りにつくことにした

もしも彼女が一緒だったらな・・・と一瞬想像するが、苦笑いで打ち消した。

今は急ぐときではなかった・・・彼は、自分の心境の変化に自分で驚いていた
こんな気持ちは、本当に久しぶりだ・・・
 
 

午後の買い物

翌日は、彼女は午後の授業が無い日と言っていた
それでも自宅から、MALATEに来るには、午後の混雑時は2時間近く掛かるという
ジープニーを乗り継いでやってくるのを想像した

待ち合わせは、午後5時 ロビンソンMALATE
観光客も多く目立つ場所だが、他にアイディアも浮かばないので、其処にした
歩いている人をぼんやり見ながら、スターバックスのテラス席でコーヒーを飲んで待つ

中年を過ぎた日本人とフィリピン人の若い女の子のカップルも目立つ。
コピー品を売る店の客引きがしつこく寄ってくる
怪しい日本語で何かを売りに来る男が居る・・・

マニラのこんな喧騒が彼は大好きだった

そんな光景を楽しんでいると、マリーがやってきた
今日は鮮やかなマリンブルーのワンピース
色が白い彼女に良く似合っていた


ロビンソンの奥に有る携帯ショップで、あれこれ携帯を見て歩く。
此処は中古品も多く扱っていて、彼女は中古品で充分ですと言ったが、最新のスマートフォンを選ばせて購入した。
LOADはいつでも出来るように カードを沢山プレゼントして、インターネット接続も不自由なく出来るようにした
そう、いつでも二人が連絡が取れるように・・・

彼女とのホットラインが出来たようで、嬉しかった

「こんなに高いものを有難う御座います。これでいつでもあなたに連絡できるわ」

半分社交辞令と解っていても、その言葉に高揚する自分が居た

夕食は、いつもの日本料理のお店

キープした焼酎を飲みながら簡単な食事をする
彼女は、とても喜んで、その場でネットに接続しては好きな曲をダウンロードして彼に聞かせた
嫌いな「韓国のヒット曲」ばかりをダウンロードするのが気に喰わなかったが、顔には出さずに笑って聞いてた
KTVの女の子、ヒット曲といえば韓国語の曲、
たしかにJPOPはマニラでは全く流行っていません・・・情けないですが

お店では、彼女の親戚の話や、家族の話、彼女の将来の夢などを聞いた。
今は収入の為にKTVで働いているけれど、本当は学業に専念してきちんと卒業したい。
家族が安定した生活をするためのビジネスを考えている・・・そんなことを聞いていた。

なんかしっかりした考えを持っているな
彼は自分の子供と比べて、舌を巻いた・・・

その日も、2回延長して12時過ぎにホテルに戻った
・・・・続く
 
※内容はフィクションですので・・・(汗)
 
 

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