第一話はこちらです
結局その日は深夜になってもマリーからの連絡は無かった
彼は、自分からは連絡しないことに決めていた
翌日、彼は知人と一緒にランチを食べていた
２４時間営業の店でソルロンタンを食べながら、話をしていると･･･知人から思わぬ話が出た
知人の女友達がマリーを良く見かけるというのだ
それは、彼が借りているコンドではなく、マラテに近いコンド
そこで最近ちょくちょく見かける・・・というのだった
さらに、彼が日本に居るときは、マラテのクラブでも見かけるという
そのクラブは、韓国人が遊びたい女の子と出会える場として事情通ならみなが知っているお店だった・・・
彼の見えないところで、マリーは何をしているんだろう・・・
彼の疑念は深くなっていった
結局その日もマリーは彼に連絡してこなかった
どうしようか迷ったが、明日は帰国日
彼は夕方になってマリーに電話を入れた
「今は学校の友達と一緒だから、後で電話して・・・」マリーはそういって電話を切った
夜になって、マリーが彼の部屋に来た
マカティーのコンドの周りには飲食店も多く、二人はその中の一軒で食事をすることにした
食事はマリーのリクエストで韓国焼肉だった
適当に焼いてもらいながら焼酎を飲んで、彼も程好く酔ってきた
食事が一段落したころ・・・
「アパートの売却関連の書類見せて・・」彼は切り出した
マリーは母親が買ったというアパートの書類を持ってきていながった
「貴方はその書類を見たの？」彼が尋ねた
うん、とマリーは要領を得ない・・・
「貴方はどうしてそんなに神経質なの？」
マリーが言う
「神経質じゃない、お金を出したんだから、聞くのは当たり前だろう？」
彼も言い返す
結局、購入価格も名義もうやむやのままだった・・・
彼は酔った勢いもあって、後には引かなかった
今から家に行って書類を見たいと言うと、マリーは母親に電話した
「今から二人で行くから、家の書類を準備して・・・」
マリーと二人で家に行くと、母親が待っていた
マリーが自分お部屋に入ると、母親が話し始めた
「最近マリーが泣いてばかり・・・何があったの？」
唐突な話に彼は驚いた
リゾートに行っても、土産も買ってくれなかった・・・
友達を連れて行きたいと頼んだけれど断られた・・・
内容はそんなものだった
「いえ、違いますよ・・・、それより、購入したアパートの書類を見せてください」
母親はちょっとムッとしながらも、話し始めた
お金を払ったけれど、未だ名義は書き換えていないこと。書き換えには税金が掛かるので、市役所とのコネがある人に安くなるように頼んでいること・・・。
内装が思ったよりも痛んでいて、費用が嵩む事、２ヶ月の工事予定がもっと長くなりそうなこと・・・
修理費用を自分たちで準備する積もりだが、足りないこと・・・
これらをだらだらと説明し始めた
彼は辛抱強く聞いていたが、なかなか要領を得ないものだった
「購入価格はいくらなんですが？」
彼が言うと、母親は急にマリーを呼んだ
「最初は６０万ペソといったけれど、７０万ペソでした」
彼は書類を見たかった
「金額が書いてある書類は有るの？」
マリーが突然泣き出した
「どうして私がいうことを信用してくれないの？ お母さんの前で私に恥をかかせるの？」
そういうと自分の部屋に篭ってしまった
不機嫌な沈黙だけが支配していた・・・・
母親が口を開いた
「マリーはあなたが好きなの、だから優しくしてあげて。最近いつも泣いてばかり・・・娘が心配だわ・・・」
彼も反論する
「私がマニラに来ていても、マリーは何かと理由を付けて、私のコンドに泊まらないんです。私は婚約者としてずっと一緒に居て欲しい。あなたからもマリーに言って下さい」
彼は彼の希望をすべて母親に話した
また、連絡が取れない夜が何回かあったこと
彼を安心させて欲しいことを説明した
「解りました、私から娘に言います・・・」
彼と母親はマリーの部屋に行った
マリーは自分のベッドの上で丸くなって泣いていた
「貴方は変わったわ・・・、前はとても優しかった、でも今はいつも神経質。私を疑ってばかり・・・お金も援助してくれない・・・」
「ママ、私は彼と別れたい・・・・」
続く・・・
※内容はフィクションですので・・・（汗）
「ナイス」 か 「↓ボタン」 をクリック宜しくデス！
「ナイス」 か 「↓ボタン」 をクリック宜しくデス！