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Channel: フィリピン・マニラdeリタイアメント生活を楽しむ
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ブーゲンビリアに魅せられて(7)

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仕事を辞めたい

一日仕事を休んで、ゆっくりした二人の時間を満喫した彼
二人で過ごす時間は気持ちが高揚して、若返ったようなそんな気力が漲っているのが自分でも良く解った。
食事をしていても、ソファーでDVD映画を観ていても、気持ちの高ぶりは消えなかった。
忘れていたが、これが「恋」なのかもしれない・・・彼はそう思った

二日目の夜
二人は一緒にシャワーを浴びた。マリーは彼の頭から足の先まで、丁寧に洗ってくれた。
そんなことをされるのは初めてだったが、彼はマリーに任せていた。
「フィリピーナの優しさ」というのを聞いたことはあっても、こうして体験すると、自分が子供になったような・・・そんな気がした。
 
ベッドでも二人は時間を掛けてお互いを確かめあった・・・・
彼の腕を枕にしてマリーが寝息を立てたのは、カーテン越しに朝陽を感じる頃だった

昼前に、彼は一人で買い物に・・・
ロビンソンのスターバックスで、コーヒーとサンドイッチを買って部屋に持ち帰る
マリーはフィリピン人には珍しく、アメリカンをブラックで飲むのが好きと言う。

午後からマリーは授業があって、学校に行く事になっていた
授業時間は、2時から6時まで続くらしい

一度家に帰ってから学校に行くという彼女にタクシー代を渡して、見送る。
授業が終わったら、いつもの日本料理店で待ち合わせの約束だ。
本当は、今日も一緒に居たかったが、学校まで休ませるわけにはいかないし・・・

この日の深夜には、彼は日本に向け飛び立たなければならなかった。

12時過ぎにサービスアパートをチェックアウトして、時間つぶしを考える


マッサージをして時間を潰すか・・・彼は、マラテのマッサージの店に足を向けた

「出来れば、今の仕事を辞めて、学校に専念したいんです・・・」
マリーは、ベッドの中でそう話しをしていた
学校の授業をやりくりして、午後のクラスを取っているが、それでも仕事との両立はかなり疲れるので、起きられずに学校に行けないこともあるらしい。

「今のサラリーは幾らくらいなの?」
「半月毎に 2万ペソあれば良いほうかな・・・」

毎月、4万ペソ・・・日本円で8万円強
KTVの女の子は結構稼いでいるんだなぁ・・・

彼はマリーと一緒に過ごす時間をどうやったら作れるのか・・それを考えていた
マニラに仕事があるわけでも無いが、時間を作ることは出来る。
自営業の彼にとって、月の半分とはいかないが、一週間程度の滞在を毎月作ることはそんなに難しくないかもしれない・・・

そんなことを考えながら、いつの間にか寝ていたようで、二時間のマッサージが終わっていた

時刻は午後3時前・・・マリーとの約束まではまだ4時間もある

マリーとの二日間があっという間に過ぎたのに、これからの4時間をどうするか・・途方にくれる
彼は、中年の日本人が一人で時間を潰す場所を知らないことに今更ながらに思い知らされた。
結局、知っているカジノに足を運び、スロットで時間を潰すことにした。

約束の時間前になって・・・彼の携帯にマリーからTEXが届いた
それはマリーからではなく、母親からだった。
どうやら、マリーが学校で体調不良になって、帰宅しているというのだ
仕事に行けそうに無いから・・・という連絡だった
慌てて彼がマリーに電話した
マリーは寝ていて、母親が電話に出た
訛りの強い英語は聞き取りにくかったが、「病院に連れて行きたい」と言っている

彼はマリーの家に行くことにした
サービスアパートのフロントに預けていた荷物を持って、彼はタクシーに乗っていた

「マリー大丈夫?」
マリーの家に着くなり、父親と母親に状況を尋ねる
学校に出かけたが、途中で気分が悪くなって帰ってきてから、ずっと眠っているという
「大事を取って、病人でチェックアップしましょう」
彼は、マリーを病院に連れて行くことにした

タクシーで近所の病院に行き、救急窓口に向かう
顔面蒼白のマリーは痛々しかった
 
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検査用の血液採集の時に、マリーは「注射なんか初めてだよ。痛いから嫌だ」と真顔で泣いていた・・まるで小学生だ。
救急用のベッドで待っているときのマリーは化粧も無く、幼く見えた・・・

血液検査の結果をドクターが説明に来るというので、暫く待っていると、女医さんがやってきた。
ドクターは「過労だと思う」ということで、一日か二日や安静にすれば回復すると説明を受けた。
さらに幾つかの薬の処方箋を貰い、帰宅することになった・・・

マリーを自宅に送って、彼女の部屋のベッド横で、マリーの手を握っていた
しかし
そろそろ空港へ向かう時間だ・・

次回の約束を交わして・・・彼は空港へ向かった
 
・・・続く
 
※内容はフィクションですので・・・(汗)
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