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Channel: フィリピン・マニラdeリタイアメント生活を楽しむ
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ブーゲンビリアに魅せられて(21)

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第一話はこちらです
   
「マリー、聞きたいことが有るんだ」

彼とマリーは遊びに行くのはいつもマカティーだった
以前マリーが働いていた、マラテ界隈は、まったく行かなかった

「いつもマカティーにばかり行くけど、なんでマラテに行かないの?」

マリーは一瞬顔を強張らせたように見えた・・・いや彼の思い違いかもしれない

「なんでもないわ、マラテは遠いし・・・、KTVで働いていたときのお店の子も居るから、あまり会いたくないだけ・・行きたいんだったら、今夜行きますか?」

「いや特に行きたいわけじゃない・・・」
会話はそれで終わった・・・

マニラ滞在数日、その間に今回は二人でリゾートに出掛けようと思ってたが、思わぬ出費に彼の気持ちは揺らいでいた。
しかし、マリーはリゾートを楽しみにしていたようで、彼が中止を伝えると、不貞腐れていた
 彼はあまり外に行きたいほうではなく、二人で一緒にコンドに居ることや、マリーと作る食事を一緒に楽しむのが好きなタイプだった
 外に行けば、移動手段の確保、ホテルの手配や食事のこと、それらを英語でやらなければならないことから、億劫だったと言うのが本音だ。マリーはそういう慣れないことを相手に聞いて確認することなく「知ったかぶり」をするので、後からトラブルが多く、任せられなかった。
 
 フィリピン人特有の「プライド」が邪魔をして、人に聞くことをしないのだ。
だからと言って人に聞いたから解決することも少ない、なぜなら彼らは「知らない」と言うことをプライドが許せないので言えない、勢いいい加減なことを、さも自信たっぷりに答えて、その場を誤魔化したりもする・・どっちもどっちなのだ。この好い加減さがフィリピンだと彼は思い始めていた

マリーは「リゾートに行かないなら、大学のプロジェクトに行くわ」と言い出した
それは、1泊2日の行事で、マニラからバスで行くと言う
彼とのリゾート行きが有る予定だったのでプロジェクトの参加を断っていたらしい

何でわざわざ俺が居るときにそんな行事に行くんだ・・・のど元まででかかった言葉を彼は飲み込んだ
「大学の行事なら、それに行きなさい・・」
そういって彼は了承し、費用と小遣いを言われるままに渡した

マリーは朝ごはんを食べないで、昼近くまで寝ていて・・・ランチもそこそこに学校へ行く
残された彼はランチを外食するか自分で作るこかしかない
彼の日課は、午後は部屋でネットをしたり、DVDを見たり、時折マリーの家に行って家族と世間話をしていた
夕方、マリーが授業を終えて、実家に戻り、彼と一緒に部屋に帰る
夕食はマリーがフィリピン料理を作ることもあったが、おかずを実家から持ち帰ることも多かった
夕食後は、飲みに出かけたりマッサージに行ったり・・・
気ままな生活リズムが出来ていた

ある日、マリーは学校のプロジェクトに出かけた
午後に学校に行って授業の後、バスで出かけて、翌日は授業に間に合うように学校に戻ると言う。

そうか、今夜は一人なんだ・・・
なんだか久しぶりの自由を彼は感じていた
 
 
続く・・・
 
※内容はフィクションですので・・・(汗)
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