第一話はこちらです
朝になって、彼はそのTEXに気がついた
「あなたは、本当に一人で寝ているの?」って・・・どういう意味だろう?
気になったが、「もちろん一人で寝ていた」というTEXを送信した
しかし、返事は来なかった
昼前になったので、マリーの家に行くことにしてタクシーに乗った
マリーは、まだ自宅のベッドで寝ていた
ベッドに座って、マリーを起こすと・・・マリーは怒っていた
「あなたは昨日はまっすぐ帰ったの?」
マリーが問い質す
彼は、あえて何も言うことも無いと思い
「うん、まっすぐ帰ったよ」
「嘘つき!! あなたは 昨日彼女に会いに行ったでしょ!」
マリーの口から女の名前が出た・・・
それは、マリーの店に居た女の子の名前だった
どうも、良くわからなかったが合点がいった
マリーの店の後に飛び込んだ店で指名を頼んできた女の子が、マリーにTEXかなにかで彼のことを伝えたようだ・・・
だからマリーは怒っているのか・・・・
彼は、店に行ったことを正直に話をしたが、嘘をついたことを散々なじられた
フィリピン人はこういうときにはヒステリー状態だ・・・手がつけられない
何とかなだめて・・・銀行に口座開設に行くことしたが・・・
ろくに口も利いてくれない
まあ、それだけ俺に一生懸命惚れているのかな・・・そんな解釈をして、ニヤニヤしていた
タクシーで銀行へ
口座開設の手続きをする
フィリピン人でも銀行口座を持っている人は少数で、財布貯金があればまだまし、普通はその日暮らしのお金しか持たないらしいと聞いていた
彼女も始めて銀行口座を開設するらしい
カウンターで、手続きをして、口座維持の最低預金高分を入金するとき・・・
マリーが彼のほうを見ている
彼は「昨日渡したでしょう?あれはどうしたの?」
マリーは、ばつの悪そうな顔をしていた
「出してください」
「だって、昨日渡したでしょう?何で持って来ていないの?」
「・・・・・お願い」
流石にむっとしながら彼は財布から現金を取り出して、銀行員に渡した。
帰りのタクシーの中でも、マリーは無言だった
家に帰ると、マリーは泣き出した・・・
ちょうど、通訳できる親戚のおばさんが来ていたので、いろいろ理由を聞いてもらうと・・・
銀行で彼がマリーに恥をかかせたことが原因らしい
しかし、彼には思い当たる理由も無い・・・
通訳のおばさん曰く・・・
「フィリピンでは、男性が女性の気持ちを汲んで、行動しなければならない
銀行でお金のことで、銀行員の前でマリーに大恥をかかせた・・・
銀行員に笑われた・・・それがショックで恥ずかしい・・・」
というものだった
「だって、昨日ここでお金渡したのに、マリーがそれを持参しないから・・・」
「そんなことは関係ないの、その場の雰囲気で、女性に恥を掻かせてはだめ・・」
なんという難しさだ・・・彼は途方にくれた
あの場面で、何も言わないでさっとお金を出すのがフィリピン流?・・・
難しすぎる・・・
「それともうひとつ・・・、貴方は何で嘘を言ったの?」
昨日、他のKTVに行った事か?
それもあるのか・・・
それもあるのか・・・
「余計なことを考えさせたくなかったから・・・」
どうもこれは何の言い訳にもならないらしい・・・マリーに内緒で、女の子に会いに行って、指名した・・・はたから見ればそれは背任みたいなものだ・・・
それはマリーとの最初の行き違い・・・だった。
結局、その日もマリーはお店に仕事に行った
彼は同伴しようと言ったが、マリーから断られた
こうなると、フィリピン人の女の子は手はつけられない
暫くは嵐が過ぎるのを待つしかない・・・
翌日、彼はニノイアキノ空港に居た
結局、マリーは電話もTEXも返事が無いまま・・・
気まずさを背負ったまま、彼は日本に向かう飛行機に乗っていた
続く・・・
※内容はフィクションですので・・・(汗)
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